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ブループラネット3 

 いろいろあります・・・
 小説3話目です・・・
 読んでもらえるとうれしいです・・・
   ブループラネット3

 僕はジャングルというべきこの木々たちを押しのけ、前へ前へ一歩づつ踏み出していく。見たことのない植物ではあるがこれほど多くの木々の調査、いっぺんには出来ない。まずは生物を探すことが最重要。それによってこの星の気候や性質をとらえなければならない。
 「なぁ。」
 僕の後ろを歩くロアは、キョロキョロしながら声を上げた。
 「なんだよ。」
 僕もあたりを見渡し木々を掻き分けながら答えた。
 「隊長は演習どおりって言ったけど、これって演習とやっていることがぜんぜん違うんじゃない?」
 さてどうしたものか・・・、自分のやっていることが何なのか分かっていなかったとでも言うのだろうか。
 「当たり前だろう、俺たちがやってきた演習っていうのは、この人類が生存していける星であるかの調査がほとんどだったんだから。空気が存在すること、ましてや植物が存在することなんて想定外なんだ。今俺たちがしているのはその一歩先、この星に危険はないか、先住民はいないか等の調査がメインなんだよ。演習でも一回やったと思うが?」
 そう言いながら僕は横目で後ろを見た。
 「そんなの覚えてるわけないって。大体演習はほとんどお前に任せてたんだから。」
 そういえば、ロアがまじめに演習している記憶がないぞ・・・。
 っていうか、威張っていえることじゃないぞ・・・。
 「にしても何もいないねえ、せいぜいバグがちょこちょこいるぐらいで。」
 そんなことをロアが言うものだから、頭をコツいてやった。
 「痛いし!!」
 僕は頭を抱えた、まさか現地でこんな会話をすることになろうとは・・・。
 「バグも生物!調査対象なんだ!見つけたなら言えよ!!」
 僕が怒鳴るとロアは口を尖らせた。
 「だってバグ嫌いだしさ・・・、それにハエみたいにすばやく飛んでいたし捕まえられないって。」
 僕は大きくため息をついた。まぁ、想定内ではある。ロアのことだからな・・・。
 「まぁいい・・・バグはとりあえず後回しにしよう、動物の調査のほうを優先しよう。」
 「うん、さすがコウイチ!わかってらっしゃる!」
 さて・・・こういう時僕はなんて答えればいいのかな・・・。


 気温が高めとはいえ、これほどまでに植物の豊富な地、これほど人類が住むに適した星はほかにはない。生物がいないはずはないんだ。現に嘘か本当かロアはバグを見たと言った。いるはずだ・・・。
 「ちょっと警戒しすぎじゃないかい?」
 ロアがそんなことを言う。
 「進むのがだーいぶ遅くなっているぞぃ?コウイチ君」
 やれやれ、人の気も知らないで。
 「そんなだと、夜になっても、100mぐらいしか進まないぞ。」
 考えてみれば・・・ロアは僕の後ろでキョロキョロしているだけだ。平然に歩いている。どうやら僕は夢中になると周りが見えなくなるらしい、今までどれだけロアが楽していたか気づかなかったのだから。真面目すぎるのかな・・・僕は・・・。
 「お前だいぶ楽してないか・・・?」
 「うん、かなり!」
 極上の笑顔で言うね。だから憎めないのだが。
 「まぁいいや、代わろう。今度は俺が前でコウイチが後ろ。」
 どういう風の吹き回しか・・・。
 「だってコウイチに任せていたら本当に日が暮れちゃうしね。」
 ただ歩くのにも飽きたと見える。
僕はロアの後ろを歩いた。なるほど、木々の掻き分けに夢中になっているとどうにも前しか見えないらしい。後方で周りを見ていると確かにバグがいる。トンボのようなものもいた。本当に自然が豊かだ。そんな風に思索できたのはものの2分程度のことだった。
「いたぞ。」
そんな声を上げたのはロア。どうやら何かを発見したらしい。木々を掻き分けて出た場所は、人工的に作られた道のように木々がなかった。広場というには狭いがキャンプが出来るほどの広さはある。
そして・・・。
「気味が悪いな・・・。」
ロアはそんな声を上げる。同感だ。
下を見ると、直立したら150センチはありそうな爬虫類系の動物が何体も倒れている。なんという光景だろうか、少なくともアースにはこんな爬虫類はいない。ワニとうよりはトカゲに近い。
しかし、僕とロアが交代してたったの2分、なぜこうもロアは運がいいのか。少し手柄を横取りされた気分ではある。
「こいつら生きているのかな。」
ロアはそう言って倒れた爬虫類の一体に近づく。
「さて、こんなところで爬虫類が寝るのか?」
そう、疑問に思っていた。この光景はあまりにも不自然ではないか。爬虫類には外傷も見られない。色も綺麗な緑色、餓死したとも思えないのだが。そもそも、生きているのか・・・?
「あれ?こいつらみんな何か持っている?棒?」
そのロアの声に、僕は思わず爬虫類の手を見た。確かに棒のようなものを持っている、棒を持つ爬虫類だって・・・?棒をスクロールするように下から上に見ていく、そしてその先端を見て僕は声を上げた。
「だめだロア!!離れろ!!」
ぼくはそう言うと同時にロアの服を引っ張りあげていた。
「あ・・・。」
声が漏れた、何が起こったのか。それは自分の腹を見て理解した。爬虫類の持っていた棒は確かに僕の腹に突き刺さっている。服が赤く滲んだ。信じられない。この爬虫類たちは、僕らに対して罠を張っていたのだ。腹が熱い、燃えるようだ・・・。
「コウイチィィィィィィィィ!!」
ロアが叫んだ。その声と同時にすべての爬虫類は起き上る、その数は10以上。目の前の爬虫類が僕から槍を引き抜く。血が吹き出た・・・。口からも血がたれた。血の味が口いっぱいに広がって気持ち悪い。
意識が朦朧とする僕に対して、爬虫類はさらに追撃しようと槍を振り上げた。
「うわあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
ロアは叫ぶとビーム銃を乱射していた。何度も、何度も、何度も、何度も、カチッ、カチッという音とともにビームが出なくなっても、ロアは銃の引き金を何度も引いた。
あたりは血の海になっていた。すべての爬虫類は体に無数の穴を開け真っ赤に染まっている。今度こそ本当に死んで倒れている。
「ハァ、ハァ、ハァ。」
ロアは息をからしながらゆっくりと銃を下げた。普段のロアからは想像もつかない怯えきった顔。ゆっくりと目に色が戻り、ロアはハッとこちらを見た。
「コウイチ!!」
ロアは僕に駆け寄った。さて、こういう時何て言えばいいんだろうな。
 「ちゃんと戦えるじゃないか・・・。でも撃ちすぎだ。」
 何を言っていいか分からなかった僕は、そんなことを口に出したらしい。
 「ばか!しゃべるな!今応急処置だけでも。」
 ロアはリュックから救急道具を取り出した。そして、僕の服を引き裂いて傷口をあらわにすると、何度も何度も傷口をタオルで拭いた。そのたび今まで感じなかった激痛が走った。
 「くそ・・・、止まらない。」
 ロアの目から涙がこぼれる。その顔を見て、もういいよ、大丈夫だよ、と何度も言いたくなった。でも口が開かなかった。ロアの不器用な手が包帯を巻いていく。かなり疎粗末な巻き方だ。
 「うぅ・・・ちゃんと・・・ちゃんとまじめに・・・応急処置の勉強してれば・・・。」
 ロアはヒクッ、ヒクッとのどを鳴らし鼻水をすする。
 「大丈夫だぞ、コウイチ、今船に行く。あそこならちゃんとした治療が出来る。絶対助かるからな。」
 ロアは僕を背中に背負って歩き出した。こんなにロアを頼もしく思えたのは初めてかもしれない。でも・・・、そのロアの希望を神様は無情にも打ち砕いた。
 音がした。ここまで響く爆音、それは僕らの戦艦があった方向だ。
 「何の・・・音だよ・・・。」
 ロアの声が震えた。僕には分かる。その音が何の音か、そして何が起こったのか。そして自分が取り返しの付かないことをしたという現実を後悔した。
 「今のは・・・。」
 ロアが僕に聞いてきた。
 「分かるだろ・・・、船が・・・爆発した音さ・・・。」
 「嘘だ・・・嘘だよな・・・。」
 ロアの驚愕した声、僕は首を振る力もなかった。
「少しゆれるけど我慢しろよ。」
ロアはそう言うと、僕を背負ったまま走った。幸い以前来た道は木々が押しのけられていて走りやすくなっていた。でもロアの言うとおりだいぶ揺れた。
ロアは希望を捨ててはいない、そんなロアに追い討ちをかけるのは気が引ける、でもこれは言っておかなければならない。
 「船が爆発する・・・理由は・・・なんだか分かるか・・・。」
 その僕の言葉の意味を悟ったのか、ロアの足が止まった。
 「まさか・・・。」
 そのまさかだよ・・・。こんなところで艦が爆発する理由はひとつしかない。
 「艦が爆発するパターンは・・・大きく二つ・・・一つは破壊されること、しかしあの爬虫類ではそれは出来ない・・・。そこまでの科学力はない・・・。だとすると・・・、理由はひとつ。」
 そう僕が言うと、ロアは叫んだ。
 「信じない!!!信じるものか!!!ある!!絶対に船はある!!」
 ロアはさっき以上に早く走り出した。ロアは分かったみたいだ・・・。この状況で艦が爆発するのは・・・

 隊長が死んだときだけだ。

 隊長・・・。
僕の目からも、ロアと同じようになみだが流れた。隊長は・・・僕が一番尊敬する人だったから・・・。
 惑星開拓隊の各隊長には、生命と連動したスイッチが付いている。隊長が死んだとき、そのスイッチは作動し艦を爆破する。危険のある異性人等のアース進行を防止するための策である。故に、隊長は健康状態良好なものから選抜され、隊員は命をかけ隊長を守る。恐らく・・・、隊長の護衛に当たっていた・・・ガッシュ副隊長も死んだ・・・。


 「コウイチ!もうすぐだ!そこに艦がある!!」
 ロアのその言葉が、僕の意識を呼び戻した。どれだけ僕は意識を失っていたのか。ロアの体からは汗が噴出している。あれだけの道、僕を背負って走ってきたのだ。確かにこの辺は見覚えがある。僕が最初に見た景色、はっきりと覚えている。
 「ほら!そこを抜ければ・・・」
 ロアの希望にあふれた顔から光が消えた。そこに船はない、黒くこげたクレーターのような穴があるだけだった。
 「あ・・・あ・・・。」
 ロアのひざが落ちる。
 「嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 この星すべての人に聞こえるかのような叫びだった。ロアはがくりと頭を地面につけたまま動かない。僕は最後の力を振り絞って、ロアの背中から立ち上がった。だがすぐ倒れた。
 「コウイチ!?」
 まいった・・・。平衡感覚は完全になくなったらしい。足もまるで力が入らない。もう痛みも何も無いみたいだ。倒れたときに打った膝も顔も、痛みがまったくない。感覚が抜け落ちているみたいだ。目の前も、もうただ白いだけだ。
 「コウイチ!コウイチ!」
 ただロアの声だけが聞こえる。
 「大丈夫だよ!きっと・・・きっと・・・病院があるよ!!」
 もう・・・分かっている。

 僕はここで死ぬ。

 「ロア・・・今の空の色は・・・?」
 どうやらまだ口に力が残っていたらしい。言葉が出た。
 「赤い・・・よ・・・もうすぐ黒くなると思う・・・。」
 「そうか・・・じゃぁこの星からも・・・夜空が・・・星が・・・見えるな・・・。」
 「見えるよ!きっと見える。もう少したてばきっと見える。ほらあれ・・・きっと一番星だ。」
 残念ながら・・・その一番星というやつは見えそうにない・・・。
 「アースも・・・見える・・・かな・・・。」
 「見える!見えるって!!」
 「ロア・・・俺の・・・リュックから・・・望遠鏡・・・だして・・・くれよ・・・。」
 「分かった。待ってろ。」
 ガサガサとロアがリュックをあさっているであろう音、それがだんだん小さくなっていく。
 「ほら、これだろ。」
 最後に手に取ってみようかなと思った、僕の宝物。でも・・・、もう手が挙がらなかった。
 「それ・・・お前にやるよ・・・。」
 「な・・・馬鹿言うなよ!!」
 「俺の宝物だから・・・、大事に扱って・・・くれよ・・・。」
 「それ以上言うな!!そんな・・・死ぬみたいなこと言うな!!!!」
 ごめんな・・・ごめんな・・・
 「おい・・・コウイチ!!コウイチ!!」
 「ロア・・・ごめんな・・・。」
 「何でお前が俺に謝らないといけないんだ!!俺が・・・俺が謝らないと・・・いけないのに・・・絶対に守るって・・・思っていたのに!!」
 「ごめんな・・・俺の・・・せいで・・・。」
 「何を・・・何でお前のせい・・・。」
 どうやら・・・ここみたいだな・・・人の生きていられる、限界・・・。
 あと一言・・・。
 「ロア・・・生きろ・・・。」
 「俺は大丈夫だよ・・・コウイチお前も・・・。」
 さよなら・・・ロア・・・。

 「コウ・・・イチ・・・?」

 「コウイチ!!!」

 「コウイチィィィィィィィィィィィ!!」

 僕も泣いていた・・・。だけどそれ以上に、僕の顔はロアの涙でぬれていた。
 僕のために泣いてくれる親友を持ったことは僕にとって幸せだった。


 ただこれだけを願う・・・、ロアを・・・救って・・・。


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 いきなり殺してしまった・・・
 私って人殺すの好きなのか・・・?
 
 書いてるときは心をこめて書いてみたものの
 読んでみると実際そうでもなかったような・・・
 こればかりは自分じゃ分からないな・・・
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